「ご連絡お待ちしております」は正しい敬語?メールでの使い方や例文も解説

Image

ビジネスメールや商談の場面で、相手からの返事を促す一言が必要になることは少なくありません。「連絡を待っている」という意思を伝えたいとき、正しい敬語を使えているか自信がない方も多いでしょう。この記事では、「ご連絡お待ちしております」が敬語として正しいかどうかを文法的に解説し、メールや就活での例文、類似表現の使い分けまでまとめて紹介します。

目次

「ご連絡お待ちしております」は敬語として正しい表現

Image

「ご連絡お待ちしております」は、敬語として正しい表現です。なぜ正しいのかを理解するために、この一文をパーツごとに分解してみましょう。

まず「連絡」の部分について。ここでの「連絡」は、相手(目上の人や取引先)の行為を指します。相手の行為に接頭辞「ご」をつけることで尊敬の意を示すため、「ご連絡」とするのが適切です。

次に「待っている」の部分について。これは自分自身の行為ですから、目上の相手に対しては謙譲語で表現しなければなりません。「待っている」をさらに分解すると「待つ」と「いる」になります。

  • 「待つ」の謙譲語:「お待ちする」「お待ちいたす」
  • 「いる」の謙譲語:「おる」

これらを組み合わせて丁寧語の「ます」を加えると、「お待ちしております」「お待ちいたしております」という形になります。どちらも文法的に正しい謙譲表現であり、ビジネスシーンで安心して使える敬語です。

「ご連絡お待ちしております」の例文

Image

実際にこの表現がどのような場面で使われるのか、具体例で確認しておきましょう。

ご連絡お待ちしております」と告げ、取引先を後にした。

商談で取引先へ出向いたものの、その場で明確な回答を得られないことは珍しくありません。そのような場合、引き続きやり取りを続けたい意思と、先方からの返事を期待していることを示すために「ご連絡お待ちしております」と一言添えます。この一言があるだけで、相手が返事をするきっかけになりやすく、レスポンスをもらえる確率が高まります。

なお、先方の都合を確認した上で自分から連絡を入れたい場合は、「1週間後に私からご連絡いたします」のように自分が動く形で伝えるのも効果的です。状況に応じて使い分けると、相手への配慮が伝わります。

使い方に注意が必要な表現

Image

「ご連絡お待ちしております」に近い表現の中には、文法的な誤りはないものの、ビジネスシーンでは丁寧さに欠ける印象を与えるものもあります。また、丁寧に表現しようとするあまり二重敬語になってしまうケースも避けなければなりません。代表的な注意点を確認しておきましょう。

「ご連絡ください」

「ご連絡ください」は、敬語として間違いではありません。ビジネスメールでも一般的に使われており、簡潔でわかりやすい表現です。ただし「ください」という言葉が強要のニュアンスを含むため、相手によっては少々強引な印象を与えてしまうことがあります。

初対面の相手や目上の方へのメールでは、この後に紹介する「お待ちしております」系の表現の方が柔らかく、印象が良い場合が多いです。一方で、何度も連絡を求めているにもかかわらず応じてもらえない相手に対しては、「ご連絡ください」とはっきり伝えることで、優先して対応してもらえる効果が期待できることもあります。

敬語として誤りになる表現

Image

「ご連絡お待ちしております」と似た言い回しでも、敬語の構造が崩れているために失礼になってしまう表現があります。ビジネスの場で無意識に使ってしまわないよう、代表的な誤用を把握しておきましょう。

「連絡お待ちしております」

接頭辞「ご」が「連絡」についていないため、誤った敬語になります。相手の行為である「連絡」には「ご」をつけて尊敬の意を示すことが必要です。うっかり省略しがちですが、ビジネスの場では必ず「ご連絡」と表現するよう心がけましょう。

「ご連絡待っています」

「ご連絡」という尊敬表現は正しいですが、「待っています」が敬語になっていないため、全体として誤りです。自分の行為である「待つ」は謙譲語に変換する必要があります。「待つ」の謙譲語は「お待ちする」「お待ちいたす」ですので、「ご連絡お待ちしております」と言い換えるのが正解です。

ビジネス上で謝罪が必要になる場面では、言葉の選び方がとくに重要です。メールや口頭での謝罪表現については、以下の記事も参考にしてください。

メールの際の謝罪文:
ビジネスにおける謝罪文の書き方と例文

メールでの謝罪の仕方 お詫びメールの例文を解説
社内メールの送り方 謝罪や報告など例文解説

口頭で伝える謝罪の言葉:
「申し訳ないです」は正しい?謝罪の気持ちを表すビジネスフレーズ

謝罪や感謝を伝える言葉「恐縮です」の意味、類語、ビジネスでの使い方
謝罪の言葉「ご迷惑おかけして申し訳ございません」使い方と類義語5選
「お詫び申し上げます」のビジネスでの正しい使い方と謝罪の例文集

謝罪の際のマナー:謝罪・お詫びの際の菓子折りの渡し方と、のしなどの基本的なマナー

目上の人・取引先に使えるフレーズ6選

Image

「ご連絡お待ちしております」の基本形を押さえたら、次は場面に応じた言い換え表現を覚えておきましょう。相手の立場やメールのトーンに合わせて使い分けることで、より丁寧で自然なビジネスコミュニケーションが実現します。

「ご連絡をお待ちしております」

どのような相手に対しても失礼になりにくい、万能な表現です。「ご連絡ください」と比べて強要のニュアンスがなく、相手に選択の余地を残しながら返事を期待できる点が優れています。迷ったときはまずこの表現を選んでおけば間違いないでしょう。

「本件について、ご連絡をお待ちしております」

「ご連絡をお待ちいたしております」

「ご連絡をお待ちしております」をより丁寧にした表現です。「する」を「いたす」に変えることで謙譲の度合いが高まるため、役職の高い方へのメールや、やや改まった場面での使用に向いています。

(部長など役職の高い方に対して)「出欠の可否について、ご連絡をお待ちいたしております」

「ご連絡をお願いいたします」

「待つ」ではなく「お願いする」という形で伝える表現です。「待っています」という言い方は、受け手によっては無言のプレッシャーを感じさせることがありますが、「お願いいたします」に変えると穏やかな印象になります。ただし、メールの末文を「よろしくお願いします」などで締めくくる場合は「お願い」が重複してしまうため、その場合は別の表現を選びましょう。

「お手隙の際に、ご連絡をお願いいたします」

「ご連絡をお待ち申し上げております」

より丁重な表現が必要な場面に適した言い回しです。「お(ご)~申し上げる」という形については違和感を覚える人もいますが、謙譲語の型として「お~する」「お~いたす」と同様に認められており、敬語として適切な表現です。重要な取引先へのメールや、格式を重んじる場での使用に向いています。

「お忙しいとは存じますが、ご連絡をお待ち申し上げております」

「ご連絡いただけると幸いです」「ご連絡いただけると助かります」

この2つは、丁寧さを保ちながら強要のニュアンスを極力抑えた、柔らかい表現です。「待っています」という受け身の姿勢ではなく、相手への感謝や配慮を含んだ言い回しになるため、相手に良い印象を与えやすいです。メールの文面が毎回似たような表現になってしまうと感じる方は、こうした言い換えを取り入れると文章に変化が生まれます。

「1週間を目処にご連絡いただけると幸いです」
「ご多忙の中恐縮ですが、ご連絡いただけると助かります」

「ご連絡お待ちしております」のメールでの使い方と例文

Image

「ご連絡お待ちしております」はビジネスメールの締めや中盤で広く使われる表現です。どのような文脈で使うのか、実際の例文で確認しましょう。

(進捗確認が必要な案件に対して)「本件の進捗について、ご連絡お待ちしております

プロジェクトや依頼の進み具合を確認したいときに使う表現です。相手が忙しそうな状況であれば、冒頭に「お忙しい中恐縮ですが」を添えることで、催促の印象を和らげることができます。

(先日商談に訪れた相手に対して)「弊社が提案した内容にてお取引ができますよう、ご連絡お待ちしております

商談後に相手の決断を待つ場面でのメール表現です。電話やメールで連絡を待っている姿勢を明示することで、先方が返事を入れるきっかけになります。取引への期待を丁寧に伝えられる一文です。

「ご連絡お待ちしております」の就活での使い方と例文

Image

「ご連絡お待ちしております」は就職活動の場面でも頻繁に登場します。企業側・学生側それぞれの立場から例文を確認しておきましょう。

(企業の面接担当者が内定を提示した学生に対して)「○○様からの快諾のご連絡お待ちしております

内定を提示するということは、企業がその学生に入社してほしいという明確な意思を示している場面です。「ご連絡お待ちしております」と添えることで、学生が承諾の返事を入れやすい状況をつくり、入社意思の確認を自然な形で促せます。

(学生が企業の面接担当者に対して)「次回の面接の機会を賜りますよう、ご連絡お待ちしております

面接後にお礼のメールを送ることは、就活生のマナーとして定着しています。担当者に丁寧な印象を残せるだけでなく、記憶にも残りやすくなる効果があります。この例では「次の選考に進みたい」という意欲を示しながらも、押しつけがましくならないよう丁寧な言い回しで伝えています。お礼メールを送らない学生と比べて、次の選考に進める可能性が高まる文例です。

「ご連絡お待ちしております」の英語表現

Image

海外の取引先とやり取りする際に「ご連絡お待ちしております」に相当する英語表現も押さえておくと便利です。

I look forward to your reply.(返信/ご連絡をお待ちしております。)

ビジネスメールの締めとして最も広く使われる定番表現です。「look forward to」は「楽しみに待つ」という意味を含み、堅すぎず柔らかすぎない丁度よいトーンで使えます。

Please reply at your convenience.(ご都合の良いときにお返事ください。)

相手の都合を尊重しながら返事を求める表現です。急ぎでないことを示したいときや、相手への配慮を伝えたい場面に適しています。

I look forward to your calling.(電話でのご連絡をお待ちしております。)

電話での連絡を期待するときに使う表現です。メールではなく電話での返答を希望する場合に、明示的に伝えられます。

まとめ

  • 「ご連絡お待ちしております」は、文法的にも正しい敬語表現である
  • 「連絡お待ちしております」「ご連絡待っています」は敬語が不完全なため、ビジネスシーンでは使わない
  • 「ご連絡をお待ち申し上げております」「ご連絡いただけると幸いです」は柔らかく丁重な印象を与える表現
  • 「ご連絡をお待ちいたしております」は基本形より謙譲度が高く、役職の高い相手や改まった場面に向く
  • メールでの使い方としては「本件の進捗について、ご連絡お待ちしております」などが代表例として挙げられる
  • 就活では学生・企業担当者の双方がこの表現を使う場面があり、文脈に合わせた使い分けが大切

上司や取引先への言葉遣いについて、さらに詳しく学びたい方は以下の記事も参考にしてください。正しい受け答えや敬語の使い方を身につける助けになります。

【敬語】丁寧語・謙譲語・尊敬語の一覧表
就職、転職時の面接における尊敬する人の答え方について具体的に解説
上司へメールを送る際の重要ポイントと例文

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

著者

マナラボ編集部のアバター マナラボ編集部

このサイトの記事はマナラボ編集部によって執筆されています。

マナラボ編集部は敬語・ビジネスマナーに関わる仕事を経験した方が記事執筆をおこない、編集者によってファクトチェックを行っております。

目次