コロナで祖父を見送れなかった漫画家 「葬式に代えて」描いた作品に反響

By - grape編集部  公開:  更新:

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2021年2月現在、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)は依然として世界中でまん延しており、収束のきざしは見えていません。

コロナウイルスは誰もが感染するリスクがあります。「身近に感染した人がいる」「家族が亡くなってしまった」というケースも増えているでしょう。

施設でのクラスター発生、突然の別れ

漫画家の矢寺圭太(@yaterakeita)さんの祖父は、入居していた施設で感染のクラスターが発生し、コロナウイルスに感染。そのまま亡くなってしまったといいます。

コロナ禍では、施設に入居する高齢者への面会が厳しく制限されていた時期が続きました。家族でさえ会いに行くことが難しく、祖父との最後の時間を持てないまま別れを迎えてしまった家庭は、矢寺さんの家族だけではなかったはずです。

突然の別れとなってしまった祖父について、矢寺さんは漫画に描き、Twitterに投稿。その内容が反響を呼びました。

『祖父の葬式に代えて』

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「東京で頑張っているんだから、顔を見せんでいい」と忙しい孫を気遣ってくれた、優しい祖父。

コロナウイルスの影響で家族すらなかなか会いに行けず、亡くなった後は葬儀もできず、そのままお別れとなってしまいました。

通常であれば、家族や親しい人たちが集まり、故人との最後の時間を過ごせるはずの葬儀。それすら叶わないまま、遺骨だけが戻ってくるという現実は、多くの遺族が経験した喪失の形でもあります。

漫画に込めた「見送ってほしい」という願い

「ひとりで逝った祖父のことを漫画に描けば、たくさんの人に見送ってもらえる気がする」矢寺さんは、そんな気持ちで今回の作品を描いたといいます。

葬儀という場を持てなかった代わりに、漫画というかたちで祖父の存在を多くの人に届けようとした矢寺さん。作品のタイトルを「祖父の葬式に代えて」と名付けたことにも、その思いが表れています。

読者からは、さまざまなコメントが寄せられました。

・ご冥福をお祈り申し上げます。この作品はおじいさまへのいい供養になると思います。

・涙が出ました。これが家族側の現実。受け入れる時間もなく、故人は変わり果てた姿で帰ってくる。

・声なき声を代弁してくれて、ありがとう。私の家族もコロナで亡くなってもうすぐ1週間。実感がないです。

「これが家族側の現実」というコメントが示すように、コロナ禍での別れは、悲しむ時間さえ十分に与えられないものでした。矢寺さんの漫画は、同じ経験を抱えながらも言葉にできずにいた人たちの思いにも、静かに寄り添うものとなったようです。

厚生労働省の報告によると、コロナウイルスによる国内の死亡者は2月4日時点で6千人を上回りました。

矢寺さんの体験は特別なことではなく、同じようにやり切れない悲しみを抱えている遺族がたくさんいることを、忘れてはいけませんね。


[文・構成/grape編集部]

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出典
@yaterakeita

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