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40代の働き方と生き方、そして中間管理職のストレスに向き合う
ラクとトクコのいる職場
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「また余計なこと言ったかも」

些細な一言が、

誰かを傷つけることがある。

…でも

相手の反応、ふとした仕草、

表情の揺らぎ―

私は、どうやら…

他の人よりも、

「見えてしまう」らしい。

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――上司。

仕事の打ち合わせで、資料を何度か読み飛ばしていた。

ふと上司を見ると、左手首に血圧計の跡…腕に注射の跡…顔色も悪い。

さらに、デスクの上に健康診断の結果通知書が裏返しで置いてある。

資料の数字を読み飛ばしたのは…健康診断の結果が原因なのだろう。

毎日お酒ばっかり飲んでるから、そうなる。

つい言ってしまった。

「…会議お疲れ様です。これを機会に、少し禁酒ですね」

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――同僚。

同僚がトイレから戻ってきたあと、明らかに目を赤くしていた。

右目だけが特に充血し、瞼の下に軽い腫れ。コンタクトレンズのトラブルだ。

さらに、左手の人差し指に、出来たばかりの小さな傷… 

新しいコンタクトのパッケージを慌てて開けた時についたものだろう。

普段は眼鏡なのに、今日は重要な会議があるからコンタクトに変えた。

でも慣れないレンズが目に合わず、トイレで格闘していたのだ。

つい言ってしまった。

「会議は、眼鏡の方が良いと思うよ」

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――後輩。

メールに「今日は特に問題なく終了しました」と書いてある。

でも違和感がある。普段は「お疲れ様です!」から始まるのに。

送信時刻も22:47で遅すぎるし、いつもは丁寧な文章なのに今日は誤字が3つもある。

…今日の午後、経理部の田中さんが彼のデスクに来ていた。田中さんの表情は険しく、後輩の顔は青ざめていた。

つい言ってしまった。

「交通費、今度からウソは無くして正しく請求するようにね」

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たとえ

「相手を想って」でも、

きっとそれは…

余計なことで、

察しすぎていて、

誤解されやすく、

踏み込み過ぎで、

相手のメンツを潰す

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それでも

…

私には…

…

見える

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このチカラは…

…呪いだ

 

だからもう、

私は気づいても、

口にしない。

 

子供の声:「ねぇ…」

 

…???

  

子供の声:「それ…

 

ホントに、

…見えてる?」

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え…?

どういうこと?

 

…あなたは…誰…?

 

 

…トクコ…!

 

…トクコ!!

 

…トクコ!!!

 

…

トクコ:「うーーーーん……」

…

トクコ:「………おぉ、夢か。」

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??:「大丈夫…?

随分うなされてたけど…」

 

トクコ:「…今、何時?」

 

??:「朝5時…くらいかな」

 

トクコ:「…早いなぁ」

 

??:「…まだ寝ててもいいんだよ」

 

トクコ:「……新しい会社、今日からやし……

もう起きて、着替えるわ」

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??:「……緊張してる?」

 

トクコ:「うん……なんやろな。

前の会社のこと、思い出してもうて」

 

??:「また“人間関係地獄”に、

巻き込まれるんじゃないかって?」

 

トクコ:「そうやねぇ…

私の場合は、観察地獄かな」

 

??:「地獄には変わりないんだね💦」

 

トクコ:「…

…って…あれ?

はーちゃん?」

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植物のはーちゃん:「え?」

 

トクコ:「昨日より…

ちょっと葉っぱ増えてへん?」

 

植物のはーちゃん:「えぇ!?

そ、そうかなぁ(照)」

 

トクコ:「あれ?

 

…なんか、ちぎれてるわ」

 

植物のはーちゃん:「ぎやぁぁあああ!!」

 

トクコ:「まぁ…

…言うても2ミリくらいかな。

少しだけ。他は大丈夫。」

 

植物のはーちゃん:「なんだ、じゃあいいや。

驚いて損したよ」

 

トクコ:「いいんや💦」

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植物のはーちゃん:「それにしても…

相変わらずよく見てるね…」

 

トクコ:「……そういうの、

見えてしまうんよね。私は。」

 

はーちゃん:「…その観察力があるから、

君は植物や動物たちと

会話できるわけだけど」

 

トクコ:「…そうなのかな…」

 

はーちゃん:「でもさ、トクコは“見る”人でしょ?」

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トクコ:「…えぇえ…変なこと言うなぁ」

 

はーちゃん:「だって、そうでしょ?

見えすぎて…悶々として、

それでもまだ見ようとしてる。

わざわざ拾いにいってるでしょ?」

 

トクコ:「……拾いたくて拾ってるわけちゃうよ。

目が勝手に拾ってしまうんよ。

目線とか、指の動きとか…

気づいたら、全部入ってくる」

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はーちゃん:「見えてしまうんだね」

 

トクコ:「……うん」

 

はーちゃん:「トクコ…

今日から、どんな会社だっけ?」

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トクコ:「……ペットフードの会社。

サプライチェーン部門」

 

はーちゃん:「また…人間と関わる仕事、だね?」 

 

トクコ:「………“また”、ね」

 

はーちゃん:「…ねえ、

ちょっと、休んだら…?

ゆっくりしてもいいんだよ?」

 

トクコ:「………」

 

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はーちゃん:「……トクコ?」

 

トクコ:「あぁ……うん…ありがと」

 

はーちゃん:「…行くんだね?」

 

トクコ:「うん。大丈夫。」

 

はーちゃん:「おう、じゃあ戸締りは任せとけ」

 

トクコ:「…出来るん?」

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はーちゃん:「冗談に決まってるでしょ」

 

トクコ:「ははは。まぁじゃあ行ってくるわ」

 

はーちゃん:「いってらっしゃい~」 

 

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