※この記事は無料で読めます。 今年もノーベル物理学賞が発表された。量子分野からの受賞である。量子力学の誕生から100年の節目であることも関係あるかもしれない。 私自身の専門にもかかわる研究なので、これについて簡単に解説したい。 受賞理由は下記の通りだ。 直訳すると、「電気回路における巨視的な量子トンネルとエネルギー量子化の発見について」とある。まず受賞された John Clarke, Michel H. Devoret, John M. Martinis の3氏にはお祝
近頃、と言っても年単位でだが、「学び直し」という言葉をよく耳にする。学び直しを謳った書物が溢れ、学生でも理系でもない友人が空き時間に「とある」や「ヨビノリ」を観始めたのは、やはりコロナ以降のことだろう。かくいう私も、夏生さんと「学び直し中高数学」と銘打って配信を行っている。 なぜ人は、学び直したいと思うのだろう。 あの頃の自分へ思うに、「学び直し」の本質はコンプレックスの解消にあるのではないだろうか。「sin, cosなんて役に立たないよ」と合理化するとき、「学校の先生が
この時期は受験の話題で盛り上がる。遠くフランスに来て、日本の喧騒からは離れていると思っても、XやYouTubeは僕に10年以上も昔の体験をありありと思い起こさせる。 信じてもらえないかもしれないが、僕はテストが嫌いで苦手だ。したがって受験そのものはあまりいい思い出とは言えないが、そこで僕が経験したことには一定の価値があるし、そこから多くを学んだ。そして、数少ない明確な「成功体験」の一つであることも疑いようがない。ジジイになっても大学自慢をし続けるような人生にはしたくないが、
今日は何の日?本日12月5日は、二人の偉大な理論物理学者の誕生日である。 量子力学の祖の一人 Werner Heisenberg (ハイゼンベルグ) と、その師、Arnold Sommerfeld (ゾンマーフェルト) である。ハイゼンベルグと言えば量子力学の文脈で必ずと言っていいほど話題に上がる有名人だが、その師ゾンマーフェルトについては意外なほど知られていない。そこでこの二人の関係性を中心に、量子力学黎明期の一瞬を切り取ってみたい。 はじめに 本記事は、ゆる言語学ラジ
先の記事でRouenでのイベントについて説明した。その後夏生さんの個展があったのだが、その期間中、僕も休みを取り、一緒にノルマンディー地方を旅行した。 ノルマンディー地方僕はフランスの地理には明るくない。が、ノルマンディーだけは有名な上陸作戦で名前を聞いたことがあった。イギリスに面する海岸地域であるために、海岸の上陸作戦やRouenで処刑されたジャンヌダルクなど血生臭いイメージが先行するが、パリジャンにとっては身近なシーリゾートして人気なようで、夏にはたくさんの観光客が訪れ
Chibi expo知り合いの紹介で、夏生さんが Rouen (ルーアン) で個展を開催した。ちょうど同時期にフランス版コミケで日本ブースを出すとのことで、日程を調整してここでも夏生さんがパフォーマンスをすることになった。僕は詳細をよく知らないまま夏生さんに同行し、会場へ向かう大量のコスプレイヤーに少々面食らっていた。 会場へ Chibi Expo の会場は、チビといえどコストコくらいの広さで、Rouenだけでなく他の多くの地域から同好の士が集う、大規模な地方都市イベン
オタクに優しいギャルは実在する。 音楽オタク、漫画・アニメオタク、映画オタクに芸術オタク、工作オタク、ゲームオタクかつ物理オタクでもある僕が言うのだから間違いない (我ながら手広くやりすぎてオタクの風上にも置けないが)。 ただしより正確には、 (最低限のコミュ力と清潔感を持った) オタクに優しい (自分も多少オタク趣味を持った) ギャル (とオタクがみなす程度に陽キャな普通の女子) なら実在する。現実はリコリスほど苦くないが、かと言ってマカロンほどには甘くない。 そろそろ
少し遅れて、パリに夏が来た。 彼女が到着した日は、8月も半ばだったが、これまでで一番の暑さだった。それまでは涼しいどころか夜は寒く、上着を持ち歩くような日々だったが、カバンに上着を入れておくのも馬鹿馬鹿しいほどの陽気だった。 そのことを彼女に伝えると、「日本から暑さも連れてくるって言ったでしょ!」と得意気な様子だった。とにかく無事にこの日を迎えられて良かった。 今回は、パリでの引越について説明する。夏生さんが到着する直前の話がメインであるので、惚気成分は少なめである。へぇ~
※あくまで個人の感想です。
呪いか福音かあちこちで切り取られ、使い倒され、陳腐化し、衒学の代表のようになってしまったニーチェは、僕が唯一(複数の)原典に当たった "哲学者" であり、明日の見えぬ浪人時代に力をくれた『ツァラトゥストラ』の筆者である。 どこまでもカッコいいレトリックで僕の理想の人間像に大きな影響を与えたこの本の話はいつか別の記事でするとして、僕の心に突き刺さって抜けない言葉が冒頭の一文だ。中学からやっていたクラシック音楽や高校からハマってかぶれていた洋楽ロックと結びつき、僕のすべての創作の
ガジェット沼にはまりかけているLE0のメモ。たまにプログラミング関連なんかも。
Firmware update! が、やはり動かない先日までかみだいさんの Auto Mouse Layer (自動マウスレイヤ、以下AML) を使用していたが、Firmware のアップデートの関係で、最新 REmap への対応はしていなかった。 先日のアップデートで公式 Firmware に AML が導入されたとのことでアップデートを行ったが、案の定ハマってしまったので覚書を残す。 Auto Mouse Layerとは keyball シリーズは分離型キーボードのキ
はじめにGoProの命名規則は本当に不可解。そこで、今まではこのサイトを参考にファイル名を変更していたのだが、PCを新調した関係でWindows11になってしまい、このプログラムが動作しなくなってしまった。 しゃーなし、プログラムを改変するかー、などと思っていたが、ふと思い立ってChatGPTに相談してみたらあっという間に解決したので、記録として残してみることにする。 使えれば顛末などどうでもいいという人は、下記の実際のコード以降の欄を参照してください。 GoProのファイ
波乱万丈…と言うには小さい波の束人生には、あらゆる波がある。 調子の波、気分の波、運の波、仕事の波、財布の波、予定の波…。おまけにそれを処理するのは脳の中の電気信号の波だし、そもそも僕ら自身を構成する粒子も波であるときた。 これらの波はいずれも異なる周期や振幅・位相を持っているが、それ故に、山同士や谷同士がぶつかったり、ときには山と谷が打ち消し合ったりする。 谷はそのうちのいくつかでも重なると、なんとなく晴れぬ気分になるものだ。ちょっと仕事で躓いたときに気分の谷が重なると、
こんにちは、THE GUILDの @goando です。 私はTHE GUILDの中でもデータを扱う仕事を中心に活動しており、「UXの改善をデータでサポートする」をミッションに取り組んでいます。 ざっくり言うと、THE GUILDのクライアント企業が運営するサービスのログを分析してユーザーの行動傾向からUXの改善点を見つけ出したり、マーケットの市場リサーチを通じてサービスの戦略の策定を支援したり、と言った内容です。 こうした活動を通じて、データ分析の結果をグラフ等のレポ